大阪都構想による堺市のメリットは?特別区設置で堺市はどうなる?デメリットや問題点についても解説

2020.09.29
  • 安土桃山時代から続く「大阪市」と「堺市」の骨肉の争い
  • 堺市にとって「大阪都構想」は「百害あって一利なし」
  • かな堺市の財政で大阪市の負の遺産を帳消し・・・それが「大阪維新の会」のホンネ
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「大阪都構想」をめぐる二度目の住民投票(11月1日)まで一か月を切りましたが、投票の行方とともに注目されているのが、大阪市と同じ政令指定都市である堺市の行方です。 

堺市の竹山修身前市長や堺市議会は、長らく反「大阪都構想」の大阪府自治体の先頭に立って運動してきました。 

しかし昨年秋、竹山前市長が政治資金規正法違反で辞職し、後任に「大阪維新の会」顧問の永藤英樹元大阪府議会議員が就任したことで、「大阪都構想」が大阪市だけでなく堺市をも巻き込んだ形になるのでは?とウワサされています。 

今回は、戦国時代からいがみ合いが続く大阪市と堺市との関係や、「大阪都構想」をめぐる竹山前市長や議会の主張を通して、堺市にとって「大阪都構想」が吉なのか凶なのかを含めて話を進めて行きましょう。 

そもそも堺市はどんな街なのか?どうやって生まれたのか? 

堺市は、大阪市と並んで「政令指定都市」であり、大阪南部エリアの中心都市です。人口82万余りで7行政区を有するビッグシティです。

堺の街の起こりは平安時代にさかのぼると言われ、大和川をはさんで難波宮と大阪南部地域の「境」を示した土地を「堺」と表記したという説が、最も有力です。 

史上初の「地方自治」都市の誕生

その後堺は、中国や朝鮮などの貿易の窓口として活況を呈し、堺の街の自治は「街集」と呼ばれる人々によって今日の「地方自治」の原型が成立します。

安土桃山時代の茶人で豊臣秀吉に仕えた千利休も、堺の自治を司る「街集」の一人でした。 

 しかし堺は、豊臣秀吉によって自治を捨てるよう要求され、後に千利休が自害させられるだけでなく、街の堀を埋められて事実上日本初の「地方自治」は終わりを告げます。 

堺は最初「大阪府」ではなかった!

明治維新以降、堺は大阪府に組み入れられず「堺県」として独立した行政体となり、一時は当時の奈良県を併合するほどとなりましたが、1881(明治14)年に大阪府に併合され、今日に至っています。

「平成の大合併」ならぬ「明治の大合併」と呼ばれ知られています。 

当時、旧大阪市などの「大阪府」と堺が中心となった「堺県」が分かれた理由は諸説ありますが、当時現在の大阪市エリアの領国だった摂津国と堺市などが支配を受けた和泉国が基になって、廃藩置県での新自治体が設置されたとする見方が一般的です。 

戦国時代から続く大阪市と堺市との「骨肉の争い」 

 昔から『「大阪市(府)」と「堺市」とは骨肉の争い』と呼ばれてきたそうです。

大阪府下の自治体が集まった会議の席上でも、大阪市と堺市が、何かにつけ意見の相違で対立する場面が良く見られたそうです。

こうした行政区単位での対立は、他の都道府県でも見られると言われますが、ではなぜ大阪市と堺市は、どの様な理由から対立しているのでしょうか。 

「中央集権」VS「地方自治」の対立のさきがけ 

前述の通り、大阪市と堺市との自治をめぐる争いは、まさしく「骨肉の争い」でした。

もう少し詳しく解説すると、今の大阪市は旧難波宮を指し、そこは摂津国と呼ばれていました。

豊臣秀吉が大阪城を建て、江戸幕府が大阪所司代を置かれたのも摂津国です。

大阪という場所は、いわゆる「中央集権」の象徴だったのです。 

これに対し、堺は街の成立過程から「民衆自治の街」であり、大阪とは相容れない性格を持つ自由都市でした。 

しかし、豊臣秀吉によって堺の自治は奪われ、以後明治維新になって一時「堺県」となるまで、中央集権体制に組み入れられてきたのです。 

地方行政の専門家は、 

・・・大阪市(府)と堺市の対立は、中央集権体制と地方自治の対立の象徴といわれている。子(堺市)が親(大阪市(府))の立場を超えてしまっているので、親(大阪市(府))は子(堺市)を操ることが出来ないジレンマに陥っている。だから、大阪市(府)は堺市に感情的な当たり方をしていると言える・・・ 

と解説しています。 

大阪の人はアカンで!商談や縁談が破断するケースも

そういう歴史的経緯から、堺の人が大阪に対する反抗心は、会津(福島)の人が長州(山口)の人に対するそれをも上回ると言われ「中には商談や縁談が破断することさえ珍しくない」とまで言われています。 

大阪市よりも、堺市の方が「お金持ち自治体」ってホント? 

「堺市は地方自治体で一番お金持ち」という言葉を聞いた事がありますか。

1990年代のメディア報道で「堺市は地方自治体の財政健全度で全国一位」というニュースが良く流れました。

かたや大阪市については同じころ財政非常事態が叫ばれ、あらゆる部門で歳出カットが行われました。

地方行政の専門家からは「堺市が大阪市を合併した方が良い」と揶揄されるほど、立場が逆転していたのです。

どうして、堺市は「お金持ち自治体」となったのでしょうか。 

かつては国の財政も上回る健全さを誇った堺市

地方自治体の財政健全度を測るデータに「ラスパイレス指数」というものがあります。

国の行政一般職の給与ベースを100とし、100上回る自治体は「財政的に健全」と呼ばれています。 

(注釈)ラスパイレス指数 

ドイツの経済学者・ラスパイレスが1864年に提案した加重平均による物価指数。国家公務員と地方公務員との給与水準を比べる際に使われ、日本だけでなく広く世界で使われている。 

バブルが崩壊し地方財政の危機が叫ばれた1990年代、ラスパイレス指数の平均を100として、大阪市が100~102であったのに対し堺市の指数はなんと130を記録しました。

要するに堺市は、職員に国家公務員の1.3倍の給料を払っても行政サービスが維持出来ることの証明したことになり、いかに「堺市がお金持ち自治体」だったかを物語ります。 

現在では、政府からの指導で、各自治体の給与ベースがラスパイレス指数の100を超えないよう指導されているため、撒く地自体の指数が横並びになり「意味のない数値」と化していますが、現在でも堺市は「市長給与」「市議会の議員報酬」が、大阪府下の自治体で第2位(1位は大阪市)であり、豊かな財政の裏付けとなっています。 

豊かな財政の裏付けとなっている「豊かな街」「住みやすい街」

堺市の豊かな財政を支えているのが「豊かな街ぶり」といえます。

特筆すべきは「工業製造品出荷額」が、平成30年度で約37億円余りと全国814自治体中堂々の第6位。

シャープなど大手企業の製造事業所が集中していることが背景となっています。 

また、各種不動産事業者のHPでは「堺市は財政力に優れている」と評価されています。 

堺市は福祉や子育て世帯にとって「住みやすい街」であることも、財政力を裏付けています。

こども医療費の無料化は、大阪市も堺市も18歳までとされていますが、大阪市が一定の所得制限を設けているのに対して、堺市は所得など一切の制限を設けていません。 

「大阪都構想」にいち早く噛みついた竹山前市長と堺市議会 

2010年に時の橋下大阪府知事が示した「大阪都構想」に対し、真っ先に異を唱えたのが堺市の竹山前市長と堺市議会でした。

「大阪都構想」が発表された当時は、堺市だけでなく他の大阪府下の自治体の中に異を唱える首長や議会が存在しました。

しかしその後、「大阪都構想」に対する批判や反対が沈静化した自治体が多い中、竹山前市長と堺市議会だけが頑として「大阪都構想」に反対しつける(した)理由を探っていきましょう。 

竹山修身・前堺市長とは

前市長の竹山修身氏は、1975に大阪府庁に入庁します。府議会事務局長や商工労働局長を歴任し、2009年に堺市長へ立候補する為に退庁しました。 

2009年は堺市が政令指定都市へ昇格した年。大阪で二番目の政令指定都市の利権を得よと、自民系や大阪維新の会系が候補を立て舌戦が繰り広げられ、選挙戦は乱戦模様となりました。

しかし有権者が選んだのは、大阪府時代の経験と安定を前面に打ち出した竹山氏でした。 

就任当初は決して反「大阪都構想」ではなかった?

新市長に就任時の竹山氏は「行政区長の公選導入」などを掲げ、当時の橋下知事とは緩い連携を取っていたとされます。

一時期は、橋下知事と連絡を取り合ったこともあったそうですが、後の「大阪都構想」「堺市の廃止と特別区化」が明記されるや、一転反「大阪都構想」を表明し、橋下氏と絶縁して反「大阪都構想」活動を進めていきました。 

オール野党の堺市議会も反「大阪都構想」で一致団結

竹山氏が新市長に就任した時、堺市議会は自民党系の会派を中心に竹山前市長と対決する「オール野党」状態でした。

ところが「大阪都構想」が発表されるや否や、竹山前市長が一早く「大阪都構想」に反対を表明したことで議会の態度は一変。

会派を超え竹山前市長の反「大阪都構想」を支持し、一致団結して橋下府知事や「大阪維新の会」と対峙しました。 

堺市にとって「大阪都構想」は「百害あって一利なし」 

前述の通り、就任当初の竹山前市長は、一定の範囲で当時の橋下府知事や後の「大阪維新の会」と歩調を合わせる事もありました。

しかし、その関係を崩したのが「大阪都構想」でした。発表当初の「大阪都構想」で、堺市は「堺区」として「大阪都」に編入するとされていました。

この事に、竹山前市長だけでなく市議会や市の商工団体関係者が血相を変えて反対運動を始めることになります・・・その理由とは。 

突き詰めれば「大阪維新の会」による利益収奪・・・気づいた前市長と議会

竹山前市長の後援会関係者で、市の商工組合理事だった渡辺多聞さん(仮名)は、「大阪都構想」が発表された当時、前市長と後援会関係者との「大阪都構想」をめぐるやりとりをこう生々しく証言しました。 

・・・市長(竹山前市長)さんは「大阪都構想」の区割り図や行政構想の書類を見せてくれたのですが、ウチ(商工組合)の連中から「なんで大阪市と一緒になるのですか。何か税金でも安くなる特典でもあるのですか。」「堺はせっかく政令指定都市になって、国と同じ権限で事業が出来る様になったのに、これじゃその権限を大阪にくれてやる事になってしまう。」と声が挙がりました。 

「大阪のこれからのために、我々も協力が必要なのだ。」と市長(竹山前市長)が言ったところ、ある市民団体の会員から「これ見て、堺が得する事なんて一つもない。結局得をするのは、橋下さん(府知事)と「大阪維新の会」の取り巻きだけじゃないか。」と叫んで、みんながギョッとする一幕があったのですわ。それからですかねぇ、堺で反「大阪都構想」のキャンペーンが始まったのは・・・ 

出された資料の数字は全てウソ・・・問い詰めに逆切れして逃げた府と維新の会

前出の堺市商工組合の前理事だった渡辺多聞さん(仮名)ら竹山前市長を支持する団体は、当時の大阪府や「大阪維新の会」の幹部と会って、「大阪都構想」に至る理由の根拠となった数字や統計の開示を求めました。

渡辺多聞(仮名)さんは、 

・・・大阪府や「大阪維新の会」が出してきた資料を、ウチ(商工組合)や市民団体に加えて全国市民オンブズマン会議に所属する堺市の弁護士などが手分けして調べたところ、複数どころか根拠となる国の数値そのモノさえ改ざんされて、都合のいい様に書き換えられていたのです。 

そこで我々が、後日大阪府や「大阪維新の会」関係者を呼び出して、その場でわざわざ省庁のHPをその場で見せたうえで「なんで数値を改ざんしたのだ?」と問い詰めたのです。 

すると、大阪府や「大阪維新の会」の出席者は異口同音に「その資料は事務方に任せて作成したので、自分達は数値が出ていた経緯を一切知らない。」とシラを切ったのです。 

私たちは、この資料が大阪府下の「大阪維新の会」系の議員主催講演会や橋下知事(当時)の街頭演説の場で配布されていた事を知っていたので「じゃあ、公然とウソをついているのですね。」と問い詰めたところ、逆切れされ「告発してみろ。お前たちを名誉棄損で幾らでも刑務所にぶち込めるのだ。」と席を蹴って立ち去って行ったです。 

呆れましたね・・・天下の大阪府の役人がこの様ですよ。余程マスコミにタレこんでやろうかと思っていましたが、我々に先んじて毎日新聞の大阪版で堺市の問題とは別の資料の数値改ざんをスクープして、ちょっとした騒ぎになったのですよ。 

それ以来ですからかねぇ、毎日新聞大阪本社の記者に対して一時期大阪府庁や関係機関への禁足令がだされたのは・・・ 

と当時を振り返りました。 

失脚を狙って「大阪維新の会」が仕組んだシナリオに堕とされた竹山前市長 

竹山前市長や、その元に党派を超えて結集したいわば「オール反大阪都構想(反大阪維新の会?)」の自治体の長や議会が運動を進めた結果、反「大阪都構想」の2015年実施の第一回「住民投票」で「大阪都構想」は否決されました。

この結果に「大阪維新の会」のは、その後手段を択ばず反「大阪都構想」の自治体長や議会の切り崩しに取り掛かります。 

「公職選挙法」や「贈収賄罪」に抵触するほどの暗躍で反「大阪都構想」を切り崩した究極の形が「竹山前市長の政治資金規正法違反事件」だと言われています。その真相とは・・・。 

突如紙面に躍った「竹山前市長・政治資金規正法違反」の見出し

2019年2月16日、毎日新聞全国版に「竹山前市長の政治資金収支報告書に記載漏れがある」と記事が掲載されました。

その後の各紙報道で「竹山前市長には約2000万円の記載漏れがあり、その収支の行方が全く解らない」ことも判明しました。 

その後の報道で、記載漏れが2億3000万に。竹山氏は辞職へ

政治資金収支報告書の記載漏れを受け、堺市議会の「大阪維新の会」所属の議員は、竹山前市長に対する不信任案を提出するも、同年3月14日の市議会本会議で否決されます。 

ところが、3月末に産経新聞大阪版紙面に「竹山前市長の政治資金記載漏れは1億円を超える」と題して、竹山前市長周辺のインタビューを載せた記事を掲載しました。 

これを受け、竹山前市長は4月15日に自ら精査したとされる政治資金収支報告書の修正版を提出しますが、ここで記載漏れの総額が2億3000万円余に膨れ上がりました。 

竹山前市長は「私的流用は一切ない」と否定しながらも、記載漏れの金額の使い道について明らかにしませんでした。

これを受け、当時の松井大阪府知事は「辞職しないなら、自ら先頭に立ってリコール運動を始める。」と会見で表明。

堺市議会の各会派も不信任案可決へ動き始めたため、同年6月30日付けで竹山前市長は辞職を余儀なくされます。 

前市長派支持団体が語る「松井さんは全てを知っていた」

竹山前市長の辞職の真相については、今なお詳しく語られることはありませんでした。

しかし最近になって、竹山前市長の支持団体幹部の一人が「出処身体を一切明かさないこと」を条件にインタビューに答えてくれました。 

仮にA氏と呼ぶ竹山前市長の元支持団体幹部は、 

・・・松井さん(当時府知事)は全てを知っていましたよ。市長(竹山前市長)が自治体の長の会議の時に、松井さん(当時府知事)に「パーティとか前職から引き継いだ関係者への支援などで結構足が出てしまった。」と当時の金額を含めてちゃんと言っているんですよ・・・ 

真面目に告発したことが仇に

・・・市長(竹山前市長)は昔から実直というかクソ真面目な方で、とにかく裏表がなく人と付き合い仕事に取り組んだ。でも、それが今となっては仇となってね~・・・ 

前出のA氏は唇をかみしめながら続けます。 

・・・私の知り得る限り、市議会議員や府議会議員で1億以上の使途不明金を抱える人間などゴロゴロいますよ。それらすべてが、要するに地域の商工会とか企業団体への助成という形で還流されているので、口が裂けても行先なんか言える訳がありません。 

いまは「大阪都構想」で花よ蝶々よと我が世の春を過ごしている「大阪維新の会」も、ふたを開けば「不正受給の伏魔殿」ってことですよ。松井さん(現大阪市長)や「大阪維新の会」が権力側に居るので、こうしたネタは一切フタをされて明かされていません。 

しかし、堺市や東大阪市の「大阪維新の会」の議員が、1億円近い政務活動費を横領したとして告発されています。「大阪維新の会」の議員は、「カネに汚い」というか自分に利益をくれる人の言う事しか聞きません。そんな人種が議員バッジ付けているのですから「大阪都構想」が後々どうなるかって、もう先が見えていますよね・・・ 

「大阪都構想」をめぐる「大阪維新の会」が語らないホンネとは 

これまで見てきた経緯で、「大阪維新の会」の「大阪都構想」実現に向けた執念はすさまじいものを感じます。

しかし多くの大阪住民にとって、その裏に見えてくるのが「きっと大阪維新の会には、何かタナボタで手にする金があるはず。」ということです。

実は数多くの政治評論家や識者がこの点について指摘していますが、大阪住民は耳を貸そうとはしません。

そこで今回は、大阪の人達が「そんなこと「大阪都構想」の説明では聞いていなかった。」という「ここだけでしか読めない「大阪都構想」をめぐる特ダネ」をお送りしましょう。 

(ホンネその①)「大阪都」財政は「堺市の余剰金」「福祉切り捨て」で成り立つ

長年大阪都問題を追い続ける政治ジャーナリストの椋田治三郎(仮名)氏は、 

・・・「大阪都の究極の目的・・・それは大阪市が永年抱え続ける負債を「堺市の余剰金」と「福祉の切捨て」によって達成しようとすること・・・ 

とズバリ指摘します。 

・・・大阪市の長期負債は、橋下知事(当時)には既に1兆円を超えていたはずです。そして、現実に「大阪市の財政破綻」が現実視されていた時代でした。 

結局大阪市がパンク(財政破綻)すれば大阪府がその肩代わりをしなければならず、大阪府にもその余裕が全くないことを知っていた橋下知事(当時)は、「大阪都構想」で各自治体のカネをかき集めて「大阪市の負の遺産を帳消し」しようとしたのです。 

その手始めに橋下知事(当時)は、政令指定都市に昇格するほど力を付けた堺市に目を付け「府市一体化」という美名を掲げて、堺市を無理やり大阪都に加える事で財政の安定化を図ろうとしたのです。 

言い換えれば、後々橋下氏が「大阪市破綻」での責任を追及されない様先手を打ったとも見られる内容で、余りに卑怯といえます。自身が「破綻必至の自治体を改革して、有権者の評価を得て国政に進出し、更なる利権獲得を目指した。」と橋下氏が指弾されてもおかしくありません。要するに橋下氏の政治とは「目先しか見えない」といえます・・・ 

椋田氏はさらに、 

・・・市長になって以降、橋下氏は「日本一手厚い」と呼ばれる大阪市の公共事業や福祉財政切捨てに取り掛かります。 

その代表例が大阪の地下鉄や市バスの民営化「生活保護支給の引き下げ」です。 

平松市政の元で、実に20年ぶりに黒字を達成した市営地下鉄&市バス事業をいきなり民営化することに、識者だけでなく大阪市民からも反対の声が挙がりましたが、橋下市長(当時)は民営化法案に道筋を付け、松井一郎氏が市長になった時代に民営化を強行します。 

さらに、橋下市政の元で「生活保護支給費は就労世帯対象のみで、不就労世帯には支給しない」という方針も、松井市政の元で一部修正されたとはいえ実施に移されたのです。 

「堺市財政の収奪」「福祉財政の切捨て」によって、2019年度末に3兆円にまで膨れ上がった大阪市の長期負債を帳消しにしようとしたのが、橋下氏ら「大阪維新の会」が目論むホンネなのです。

自身の給与などを減らすなど身を切る様な事をせず、他力本願で自分達に降りかかる責任を逃れようなど言語道断といえます・・・ 

(ホンネその②)「津波の様に押し寄せる補助金」に群がる「大阪維新の会」関係者

前出の椋田氏は、 

・・・「大阪維新の会」が狙うのは、単に大阪府下全体の財政収奪だけに留まらない。それは「大阪都」になった際に国から出る補助金をも視野に入れて活動をしている・・・ 

と言われています。 

・・・今から6年前の2014(平成26)年、堺市議会の「大阪維新の会」所属の小林よしか議員が、2011(平成23)年度の政務活動費約1040万円余りの請求が、不正であるとして返還するよう堺市監査委員会によって勧告されました(その後返還されたかは不明)。 

「大阪維新の会」所属の議員について、自民党大阪府連の関係者は、 

・・・補助金の支給だの何だとカネの話が流れると、「大阪維新の会」系の議員が真っ先に開場の席の前列を占拠している。他の会派の人間は「アイツらそんなに金がないのか」と話しているが、どうやら「大阪維新の会」ってとこは「看板は貸すが選挙や活動のカネは自前で用意しろ」というらしい。だから、あっちこっちで歳費の詐欺騒動を繰り返しているのさ・・・ 

とあきれ顔で語りました。 

また元大阪府職員で、長年反「大阪都構想」の活動団体の世話役に携わっている方は 

・・・行政単位が変わるときは、国から「これでもか!」というぐらい補助金が出る仕組みになっています。その時「誰がアタマになったか」で補助金の行き先が決まります。 

「大阪都構想」の行方を見ていると、その補助金は全て「大阪維新の会」とその支持者や取り巻きが総取りする構造になっていることが解ります。これから「大阪都」に巻き込まれていく自治体がかわいそうですよ。堺市や池田市など自治体の恵まれた財政が、大阪の過去の闇の処理のために使われるのは、何とも噴飯ものです・・・ 

と語りました。 

まとめ 

「大阪都構想」が、大阪第二の政令指定都市「堺市」にどのような影響を与えるかについてお話して来ました。 

結果として、「堺市」にとって「「大阪都構想」は迷惑な対岸の火事の火の粉とでもいうべき災難」でしかないことが良くお解り頂けたと思います。 

「堺市」では、今なお反「大阪都構想」のキャンペーンが行われています。前出の堺市商工組合の前理事だった渡辺多聞さん(仮名)が、今の堺市民の気持ちをこう表現します。 

・・・正直「どうにでもなれ」ってのと「堺から引っ越せ」って気持ちが入り乱れているんじゃないですか。まだ動きは顕著じゃないですが、堺から神戸や京都に引っ越す話をよく聞きますよ。

私も本当に堺から出て行くか真剣に考えていますよ。大ウソつきの「大阪維新の会」の片棒は担ぎたくありません。複雑な心境ですよ・・・ 

と語っています。